
いつものように彼女とレストランに行った時の出来事です。
「いらっしゃいませ。お名前をお伺いしてもよろしいですか?」と店員さんに尋ねられ、迷いもせず彼女が「○○です」と僕の苗字を告げました。普段このパターンの場合、僕なら僕、彼女なら彼女の苗字をそれぞれ言っていたので、彼女の一言、内心ドキっとしました。
寝る前も何故かこのシーンが頭をよぎり、「そろそろ付き合って3年目。そういうことなのかな?」と考えたのをよく覚えています。
親友から「結婚します!」のメール。たまたま居合わせた彼の前で「え!?●●ちゃん、結婚するんだって!! ついに6年目のケジメかぁ…」。思わず出てしまった言葉に彼の眉が一瞬ピクリと動きました。
私達も付き合ってもう4年ちょっと。優柔不断な彼にそろそろ決断して欲しかった時期だったので、ナイスタイミングだと思いました。そして後日、ドライブ中に彼から一言。
「もしかして・・・結婚したい、とか思ってる?」
あまりに唐突で直接的な質問だったので返答に戸惑ってしまいましたが、彼の性格上、ロマンチックなプロポーズは絶対望めないと常々思っていたこともあり、ストレートにこう返しました。
「私だってもう32歳だよ…」と。
今年、私達は結婚3年目を迎えました。
あの時を振り返ると、ちょっぴり格好悪いやり取りだったと後悔はあるものの、結果今の幸せがそこにあります。
彼が風邪を引いてしまったのでご飯を作りに行きました。しかし仕事が忙しく、ほとんど外食で済ませてしまう彼の家の冷蔵庫は空っぽ。急遽、近所のスーパーで買い物をすることにしました。
お店であれこれ悩んでいると、ふとある日の出来事を思い出しました。
お寿司屋さんで赤だしのお味噌汁を注文した彼が「やっぱ落ち着くなぁ、赤だし」と美味しそうに頂いている姿。東海地方出身の彼は、赤だしを頂くと故郷を思い出すらしく、なんとも言えない幸せそうな笑顔をしていたのです。これだ!と思った私は早速スマホでレシピや具材をチェック。
出来あがった赤だしの味噌汁を飲んだ彼は「生き返る~」と喜んでくれました。私達は秋に結婚予定です。
彼はあの時の出来事が結婚を決意した瞬間だと言ってくれました。
某芸能人親子が出ているTV番組を見て、横に居た彼女が「残念。お母さんに似てれば可愛かっただろうに・・・」と言いました。そして急に僕の顔を覗き込み「二人とも目は二重だから大丈夫そうだね」と意味深発言。
子供嫌いでも独身主義でもない僕ですが、流石に一瞬気まずさを感じました。
まだ付き合って半年ちょっと。一度離婚経験があるせいか、ぐいぐい押されると心が後ずさりしてしまうこと、理解して欲しいです。